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「フォードさんと婚約だなんて、うらやましいわぁ。あんなに素敵な男性、他にいないもの~」  心からの笑みを浮かべながら、自分の事のように喜んでくれているのは、私の親友のエルシーナだ。 「言い...
「レンド様は怪しげな噂こそ多いですけれど、私はエルスお姉様とお似合いだと確信しております」  一体どの口が言うのか…元は自分の所に持ち込まれた婚約話を、あろうことか私に流したこの女。血のつながっ...
「君との婚約はこの瞬間をもって解消する。とっとと出て行ってくれ」  …さしずめ、最初からそのつもりだったのだろう。しばらく私をそばに置いておいて守護魔法の力を観察し、不要だとみればすぐに捨てる。...
私の婚約者には、一人の妹がいる。  その妹がついこの間、妊娠をしているらしいと治療院より報告があった。  私は心からお祝いをするつもりであった。そんなにもおめでたい時期にあって、こんなにも...
――ルヴァイス伯爵視点―― 「お兄様!!やっぱりお兄様は私を選んでくださると信じておりましたわ!」  最愛の妹であるミレーシナが、私の胸に飛び込んでくる。…ああ、この柔らかな体、甘い匂い、...
「エンレウス様、私との婚約を破棄するとは一体…」 「そのままの意味だ。なんだ?私は前に行ったよな?私以外の男とたとえ会話でも行った時には、婚約の破棄を決定すると」 「し、しかしそれは」 ...
「この前行われた社交界の場で、私の妹に言い寄ったそうですが…?」  私はその場を見たわけではないけれど、そんな話が私の元に持ち込まれた。…真偽のほどを確かめるために、私は今その張本人に言葉を発し...
「お姉様にはお似合いではありませんか。噂によればオルット様は、女遊びで培った経験で心の底から女性を満足させてくれるそうですよ?それに毎日のように大量の葉巻を吸うせいもあって、刺激的なにおいが体中から発...
「私は君よりも、真に私にふさわしい人物を見つけたんだ…まあ仕方のない事ではある」 「はあ」 「君もうすうすは感じていたんじゃないのか?君では私には釣り合わないと」 「釣り合わない…確...
――レアーナ視点―― 「はぁ…もうここは私たちの場所だというのに、いつまで居座るつもりなのかしらね、あの女」  あの女と言うのは、他でもない私の義理の姉に当たるリユアの事だ。両親の離縁に伴...
「いい加減にしろっ!!なんで私の言う通りにできないんだっ!!!」 「っ!!!」  一瞬のうちに、右の頬に鈍い痛みを感じる。婚約者であるローテフ様に、思いっきり殴られたのだ。 「男の言...
「もうリエレット様からお話は聞いたかしら?彼はお姉様ではなく、私との婚約を選ばれたわ」 「…ええ、知ってる」  姉の持つものを奪うのがこの上ない快感。以前から持っているその歪んだ性癖は、今...
「あともう少しだけ辛抱して欲しい…ここで婚約者の振りをしながら生活するのは大変だろうとは思う…だけどもう少しだけ、もう少しだけなんだ…」  私には、二人の婚約者がいる。言ってみれば一人は本当の婚...
「…ああ、聞いてくれとも…あの女、また僕の言ったことを忘れていたんだ…一言一句聞き逃さないようにメモ書きをしておけとあれだけ言っているのに、このざまだ…はあ、本当どこかへ出ていってくれれば気が楽なんだ...
「お姉様にぴったりのお相手だと思います!こんなにめでたいことはないわ!」 「…」  私の前で、やけにテンションを高くしているユアレス。…それもそのはず、彼女にとって私の不幸は自身の幸。 ...
私がラークとの婚約を受け入れて、彼との関係そのものは良好であった。彼は貴族家の次期統括と言う名誉ある立場にあり、私は彼の夫人と言う立場になるのだ。気遣いもしっかりしていて、そこになんら不満はない。 ...
「アドレフ様、これは私が悪いのではありません!」  婚約者たる彼に対して、弁明の言葉を発する。これは単に責任逃れなのではなく、本当に私ははめられたからだ。 ―――― 「お兄様、またア...
「ぼ、僕の見立ては間違っていたようだ…僕が愚かであった、それは認めよう。…しかしどうだろう?君にとっても悪い話ではないだろう?この僕の婚約者となれるんだ。相応の良い思いをさせてあげようじゃないか」 ...
「はあ…君は妹とは大違いだね…」 「妹、ですか?」  またこれだ。この男はなにかあれば妹を引き合いに出し、私と比べたがるのだ。私が劣っている部分は努力が足りないだの攻撃をしてきて、私が優れ...
「あらあら、こんな相手が婚約者とあっては、彼も本当にかわいそう…こんなことも知らない上に、体で彼を満足させることもできないなんて…私ならそんな冷たい事はしないわ。彼のためなら好みの全てを捧げることがで...
「い、いなくなった…?」 「はい…探しているのですが、姿がどこにも…」 「ま、まずいぞ…元婚約者とはいえ、僕の素性を知る数少ない人間だ…このままどこかに僕たちの機密情報なんかを流されでもし...
せっかくの婚約を果たしたながら、短い時間にて彼の幼馴染の策略によってその婚約を破棄されてしまった。  しかし、反撃を何もしないわけではなかった。  彼との間に締結していた婚約条文を、婚約破...
「聞いてくれたまえ、この前もマリアが私にこんな言葉をかけてくれたんだ。私はもううれしくて、その場で彼女を抱きしめてしまったよ。…そうそう、そういえばこんな話もあってだな。…ああ、思い出すだけで興奮が止...
そこに記される二名の名。血のつながりのない妹と、その婚約者たる旦那様。 「あらあら、お姉様。わざわざのお越し、本当にありがとうございます。…しかし、なんだか申し訳ありませんわ。私ったらそんな気は...
「まあ!王子様がこの地まで視察にこられるだなんて!!きっと私をお迎えに来るに決まっているわ!!」  いつになくテンションの高い妹のセシルナ。彼女は容姿端麗、頭も切れる上に男性の扱いが上手と言う、...
「もういい、。君との婚約は無しだ。…はあ、僕としたことが…こんな女だと分かっていれば、はなから婚約なんてしなかったのに…やっぱりユレイナを選ぶべきだったんだ…まったくあの下品な父親め…全部あいつのせい...
公爵様との婚約が決まってからと言うもの、私は頑張って貴族家の仕事を覚えることに必死でした。しかし私はあまり頭には自信がなく、上手くいかない事の連続でした。それは仕事に限らず、公爵様のご機嫌取りや、夜の...
貴族家当主であるリーフェンには、プリシラという妹がいた。  その妹は兄を過激なまでに慕い、兄もまたそんな妹を溺愛していた。    そんなリーフェンにもついに婚約の話が持ち上がる。その相手はメイと...
「私は悪くありませんわ。お姉様に魅力が無いのが悪いんですのよ?だって私を選んだのは彼の方なんですもの」  私から婚約者を寝取った妹を詰めた時、私に言い放ったのがその言葉だ。まったくどこまで性根の...
少し、昔話をしましょうか。  私が今の婚約者様と出会う前、私にはもう一人の婚約者がいました。優秀な貴族家の男性で頭がよく、女性であればそれはそれは心惹かれる男性でした。…ただ一点を除いては… ...