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「まったく…こんな簡単な仕事に何分かかってるんだ…これだから平民女は使えないんだよ…」 「ご、ごめんなさい…」  監督者に荒々しい口調でそう言われながらも、私は何とか与えられた仕事をこなす...
「君との関係を終わりにしたく思う。…まあ要は、婚約破棄と言うやつだ。結ばれる前に切ってしまった方がお互いのためであろう?」  お互いのため、というのは建前で、本当は自分のためであろうに。私は知っ...
「…もう十分ではないかしら、お兄様…いかがでしょう?このあたりで婚約破棄を告げて、次の獲物を狙ってみては…」 「くっくっく…さすが私の愛する妹であるリンナ…悪い表情の君もまた素敵だ…」 「...
「ララフィーナ、君との婚約は白紙に戻すことに決めた」  大きな広間の真ん中に私は立たされ、彼の言葉を耳にする。婚約者でありこのお城の主でもあるラーシュ様の口から、私への罪状という名目の身勝手な理...
『アリシア…私は君を愛してしまった…許されないという事は分かっているけれど、私にはもう君しかいないんだ…私を受け入れて欲しい…』  特殊な魔法により、声を記録できるペンダントがある。妹であるアリ...
――この世の誰よりも、私はあなたを愛しています。あなたから頂いた愛しいお手紙は、一生大切にいたします――  婚約者であるセサル様のお部屋を整理していたその時、一通の手紙を私は発見した。…別にのぞ...
「婚約破棄、ですか…」  これが答えなのか。領有地の最大権力者たる、優れた男性との婚約に身を震わせたかつての私は、なんだったのだろう。 「聞いて驚くなよ…私は…私は導かれたのだ…真実の愛を...
「ふむふむ、これが次に会う婚約者候補か…どれもこれも上物ぞろいではないか…」  久しく女性らしい女性と接してこなかった私にとって、今目の前に広がるカタログに記載されている女性たちの姿はそれはそれ...
「…あら、久しぶりじゃない。…あなたたちが勝手に家を飛び出して行ってから、もうすぐ1年かしら?」  …内心では出て行ってくれてありがたかったのだけれど、この二人はどういう神経をしているのか戻って...
「…確かに、私はあなたに警告をしたはずですが?」  私の前に横たわり…いや、土下座をしている人物は、つい一か月ほど前に私を王宮から追放した張本人。 「た、頼む…助けてくれ…ま、まさか君が聖...
「ご、ごめんなさい、旦那様…私、精いっぱいやってはいるのですが…」 「言い訳なんて聞きたくない!!!いいか、お前の手柄は私の物、私の失敗はお前の恥!!そんな事当然の事だ!!いちいちそんなことを説...
「…お姉様は以前からケリー様と懇意にされていましたわよね…それが男女間の愛に基づくものであるという事は、誰の目にも明らかです…しかし私は…私は自分の気持ちに嘘はつけなかったのです…」 「だから、...
「返してください!!泥棒!!そんなに妹の婚約者を横取りしたいの!!」  …感謝の言葉を告げようと思ったとたん、これだ…ミレナは私と結ばれてから破竹の勢いで頭角を現したガイア様が気に入らないらしく...
「婚約式典…招待状…」  姉であるアリミシナから届けられたその招待状を横目に、私はじわじわと腹が立っていくのを感じた。招待状に記載されている、彼女の婚約者であるレオニクルは、私が以前目をつけてい...
「話が違いますわ!!先にギリア様と婚約していたのは私です!!婚約は私と行われなければ筋が通りません!!!」  見たことのない剣幕でそう口調を荒くするのは、前婚約者であるサナだ。…彼女がここまでギ...
「単刀直入に言おう。君との婚約は破棄し、私は王家令嬢のエリーゼと婚約することに決めた。 「っ!?!?」  その報告は、私にとって衝撃でしかなかった。…というのも、まさか性格が攻撃的で知られ...
「お姉様、恨まないでくださいませ?私はお姉様のためを思ってオルフェール様との婚約を辞退したのですから」  姉であるエミリーネに対し、私はそう言葉を告げる。オルフェールはもともと私が狙っていた男だ...
婚約に当たり用意された洋室の整理をしながら、私はある考えを頭の中で巡らせていた。 「(…この家具の配置、なんだか姑のよう…)」  私が婚約相手としてここに連れてこられたのが、今から数か月前...
「…お姉様、アノード様と懇意にされておりますよね…それはつまり、お姉様は彼と親しい関係にあることに違いないと感じております…」  確かに、それ自体は間違っていない…メレリナと私が仲がいいから、一...
「聞いて驚け、エレーナとの婚約は破棄したのだ。もはや私を縛るものは何も無いぞ!!」 「…な、なんですって…!」  みるみるレイボルトの表情が変わっていく。そうかそうか、そんなにも私の事を…...
「…お姉様にこんなご報告をするのは大変に心苦しいのですが…実は私…ブレーク様と婚約を前提にお付き合いをさせていただいているのです…」 「…は?」  …付き合っている…?ブレークとリノが? ...
「君との婚約は、今をもって破棄することが決まった。この決定は即刻執行されるもので、平民の君には当然拒否権などない。分かっているな?」 「…」  …彼が以前から、他の女性と懇意にしているとい...
「お兄様…いつになったらルリアーネを追放してくれるんですの…私いつもいじめられていて…もうこれ以上は耐えられませんわ…」  私の膝の上でそう言葉を漏らすのは、最愛の妹であるセフィーヌだ。 ...
「や、やはり間違いありません…アルトリアはフュゼロン家という一級貴族家の令嬢で、姿を隠してここに来ていたそうです…信頼できる情報筋からの話ですので、もはや確定的かと…」 「そ、そんな…はずは…」...
「ミレアーネ、よく来てくれたな。今日は君にしなければならない話があるんだ」 「話、ですか」  今日もまたこの女は私の機嫌を損なった。私以外の男に色目を使ったのだ。ただ目を合わせただけだとこ...
「…さて、単刀直入に言おう。君との婚約だが、破棄することになった」 「…そうですか」  …あまり驚きもしなかったのは、そうではないかという予感がしていたためだ。この人は最近他の女にあってい...
「…君を…心から…愛している…次に会える日を…楽しみにしているよ…と」  愛するエレナへの手紙を心を込めてしたため、ほっと一息つく。 「…あとは、ルシアとの婚約破棄さえ成立すれば…私は彼女...
「レイアお姉様、今日はお姉様にうれしいうれしいご報告がございましてよ」  つい先日私の大切なグラスをわざと割ったこの女が、そんな事何も知らないと言った表情でそう私に言葉を並べる。…この間はこのテ...
「君との婚約は取り消すことにした。もう爵位も授与された今、私は次のステップへと進むのだ。アリッサ、君は私の次のステージには必要ない」  とうとうこんなことを言い始める始末だ。…自分におぼれた人間...