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小林秀雄論

作者: 梅崎
掲載: NOVEL DAYS

作品紹介

 青山二郎との対談の中で小林秀雄は日常秘めていた本音を語っている、彼は言う「否定する精神なんてないさ。僕が今度ゴッホで書きたいほんとうのテーマはそれだよ。ゴッホという人はキリストという芸術家にあこがれた人なんだ。最後はあすこなんだよ。キリストが芸術家に見えたのだ。それで最後はあんなすごい人はないと思っちゃったんだ。だから絵のなかに美があるだとか、そういうものが文化というものかもしれないさ、だけど、もしもそんなものがつまらなくなれば自分が高貴になればいいんだよ、絵なんか要らない。一挙手一投足が表現であり、芸術じゃないか、そういうふうなひどいところにゴッホは陥ったので、自殺した、と僕は勝手に判断している。――」。

 さらに、「牧師だって絵かきと同じだ。」と。又、「――何のためにパレットを人間が持たなければいけないのだ。絵の具を混ぜなければいけないんだ。どうしてそんなまわりくどい手段を取るのか、キリストみたいに一目でもって人が癒されればいいじゃないか。何んで手が要るんだい、道具が要るんだい、ゴッホはそういうことろまで来たのだよ。

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