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アマデウスの力学

作者: 芦野里実

作品紹介

1791年12月5日、偉大な音楽家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトがこの世を去る。
12月10日、ザンクト・ミヒャエル教会で、
サリエリが主催するモーツァルトの追悼式典が執り行われる。
モーツァルトが作曲したレクイエムを、生前、親交を深めたサリエリが指揮し、葬送するために。

2人は、とても仲が良く、
特にサリエリは、モーツァルトの音楽も愛したが、
人間性を音楽と同じくらい愛していた。

サリエリは、レクイエムの「入祭文」の指揮をしながら
モーツァルトの魂へ語りかける。

「君が指揮する演奏を、誰も感じることができなかったこの曲、
私は、君の創ったレクイエムを、正しく演奏できているだろうか」

サリエリの脳裏に、過去に共にカンタータ『オフェーリアの健康回復に寄せて(K. 477a)』を作った時の、モーツァルトの言葉が頭をよぎる。
「速度、強弱、これが魂と合っているかが大切なんだ。
これが僕の作曲の魔法。僕の秘密さ。
これが楽譜から再現できたら、
不思議なことだって起こるんだよ。」

サリエリ「ほんの少しでも…速度が…曲の解釈が…
違っていたら言ってほしい、はっきり言って欲しい

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