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私はある理由から、この人との婚約を選んだ。…というのも、半ば押し付けられたようなものだけれど。  婚約してからと言うもの、私は必死に頑張った。心こそついてこなかったけれど、なんとか相手に満足して...
――グレン視点――  ああもうイライラする…レルアを婚約者としてしぶしぶ連れてきて早数か月、いまだに簡単な仕事のひとつも覚えやしない…私の婚約者と言う名誉ある立場においてやったというのに、なんと...
――グレアード王子視点―― 「さて、私の妃となるべくして集められた君たちだが、今日をもってその役目に終止符を打ってもらう者がいる」 『え?…うそうそ…誰なの誰なの…?』  数人の女た...
「レリーナス、君には偽証の疑いがかけられている。言いたいことはあるだろうけど、王子たる私がそんな女性と婚約するわけにはいかない。今日をもって婚約を解消することとし、君にはここを去ってもらう。異論はない...
「フェルルお姉様、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですわ…お姉様がお慕いしていたガリナー様と私が婚約することになっただなんて、複雑な気持ちでございます…ですけれど、仕方のない事なのです…これは運命で、...
「きゅ、急にどうしたんだいミレーラ…こ、この戦いが終わったら婚約しようと言ってくれたのは君の方じゃないか…」  婚約者…いや、今となっては元婚約者であるロノリーが、そう私に情けない声を上げる。 ...
「婚約式典…招待状…」  姉であるリーファから届けられたその招待状を横目に、私はじわじわと腹が立っていくのを感じた。招待状に記載されている、彼女の婚約者であるレオルは、私が以前目をつけていた男だ...
――エルーシャ視点―― 「君に頼みがあるんだ…僕はこれから、王国の西側にある魔物の巣窟に部下を率いて攻撃を仕掛ける。これまで幾人もの人々が挑戦し、失敗してきた作戦だ。きっと、簡単な事じゃない。…...
静まり返った部屋の中で、一人の人物の影が動く。…このお城の支配人にして王都強奪をたくらむ、レオリード様だ。 「さて…大切な話があるからと君をここに呼び出したわけだが…」  彼はそう前置きを...
「お姉様、恨まないでくださいませ?私はお姉様のためを思ってクルガ様との婚約を辞退したのですから」  姉であるセリーアに対し、私はそう言葉を告げる。クルガはもともと私が狙っていた男だったものの、私...
婚約に当たり用意された洋室の整理をしながら、私はある考えを頭の中で巡らせていた。 「(…この家具の配置、なんだか姑のよう…)」  私が婚約相手としてここに連れてこられたのが、今から数か月前...
――誘いはうれしいのだけれど、今はどうしても婚約の手続きで忙しくて、どうしても手が離せないの。落ち着いたころにこちらから返事をするから、それまで少し待っていて♪――  レミラからもたらされたその...
婚約者候補が羅列された冊子に目を通しながら、次の婚約者の女をだれにしようかと考えを巡らせる。…レイナなどという筋違いな婚約者を連れて来たばかりに、私の計画にほころびが生じてしまった。然し彼女との婚約を...
「それじゃあ、君の手配してくれた通りにするよ。相談に乗ってくれたこと、本当にありがとう」 「いえいえ。ずっと頑張ってきた二人なんだから、これくらい当然よ」  ずっと応援していた、レクリアと...
――ノーレンス視点―― 「あなたの事を…心から…愛しています…くすくす…」  幼馴染で同郷であるリエナからの手紙に、再び目を通す。…もう何度この手紙を見つめてきたか分からない。 「…...
――グラース視点―― 「お兄様…いつになったらイーリアを追放してくれるんですの…私いつもいじめられていて…もうこれ以上は耐えられませんわ…」  私の膝の上でそう言葉を漏らすのは、最愛の妹で...
――レクラート視点―― 「…っ!」  がくがくと体を震わせながら、私はある人物の報告を自室で待っていた。…他でもない、以前婚約破棄追放してしまった、エトリアの事についてだ… 「レクラ...
「婚約破棄すると言ったら、きっと取り乱すぞあの女(笑)」 「まったく、ハークス様もお人が悪いですなぁ(笑)」  臣下であるルベートと話しているのは、私の婚約者であるミイレアの事だ。…いつも...
「本当に喜ばしい事なんだ!!ぜひ君にもともに祝ってもらいたい!!」 「…」  …ほ、本当にこの人は正気なのだろうか…?あれだけ愛していると言ってくれた私との婚約を破棄して、あろうことか私の...
「ユアリーナ様、クーロン様がお話があるから部屋に来て欲しいと」 「そう、分かったわ」  使用人のリリサが丁寧に、穏やかな口調で私にそう告げてきた。…彼女を介して話があると言ってきたという事...
――リヒト視点―― 「…君を…心から…愛している…次に会える日を…楽しみにしているよ…と」  愛するエレミスへの手紙を心を込めてしたため、ほっと一息つく。 「…あとは、ロミナとの婚約...
「アイナお姉様、今日はお姉様にうれしいうれしいご報告がございましてよ」  つい先日私の大切なグラスをわざと割ったこの女が、そんな事何も知らないと言った表情でそう私に言葉を並べる。…この間はこのテ...
――ルークリフ視点―― 「…何度見ても美しい…」  つい先日王国より授与された、伯爵家の証であるメダルを手に取り、視線を釘付けにする。…これを手に入れるために、今までどれだけの苦労をしてき...
――アリク視点――  愛しい愛しいセレーリのイラストを手に取り、その姿を目に焼き付ける。 「ああ…見ているだけでとろけそうだ…なんて美しい…」  こんな女性がこの世にいるという事が分...
「エンリアお姉様、これを見てくださいませ。ルフォーツ様が私に贈って下さったペンダントですわ」  心の底から憎たらしい表情を浮かべ、私に向かってそう言葉を放つ妹のレアス。 「全く、私ばかりこ...
違和感を感じたのは、何気ない会話の中だった。 「ローベン様、新しいお洋服なのですね。よくお似合いだと思いますよ」  何気ないつもりでそう口にした私に対し、明らかに動揺し始める。 「!...
いよいよ、この時が来た。私は2年の時を費やして厚めに集めた証拠文書を手に、目的の人物の部屋へと足を進める… ――3年ほど前―― 「すまない、ルネフェリア…こんなことになってしまって…」 ...
「やれやれ…フェイナ様にも困ったものでございますなぁ…レイバー様もさぞご苦労されていることでしょう」  私を気遣ってくれるこの男は、私が心を許す数少ない臣下であるフォルドだ。この男ほど忠誠心にあ...
「ルシアお姉様、この度は残念でしたわね」  表情だけは残念そうな姿をしているものの、その口調は全くそういったものではなかった。 「…あなたが彼に婚約破棄を迫ったのね?…彼の何らかの弱みを握...
「言いたいことはいろいろとあるだろうけど、とりあえずはそういう事だ」  …重大な事実を告げたにしては、何ら深刻そうな表情はしていない様子のフェレット様。 「…つまり、婚約破棄という事でよろ...