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幼少時の記憶

作者: 梅崎
掲載: NOVEL DAYS

作品紹介

 私達は冬でも、夏の格好であった。足は裸足である。家には塩すら無い。

 一度もらったタマネギを水煮で食べた事がある。だが口に含んでも不味い、それで無理に飲み込んだ、胃が受け付けずにむかつき、すぐに吐いた。その時はまる三日間何も食べていなかった。

水だけはいくらでも飲めた。家の狭い庭に井戸があったからだ。最も、私達は川の水を飲んでも平気であった。すでに、半ば野生化していたのだろう。兄の病弱な身体も極貧のなかにあって丈夫になったのだから。そんな生活のなかでも、私は同学年のなかでは一番太っていた。

春になれば食えるものは柳虫でも、ザリガニでも、雷魚でも、何でも食べた。だが、さすがにへびは食べた事がない。私は獸のように単に飢えていたにすぎない。

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