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アイユーブ家の最後のスルタン ~中世エジプト歴史話~

作者: meimei
掲載: NOVEL DAYS

作品紹介

 十三世紀のエジプト。

 第七次十字軍の襲来を契機に引き起こされた新王朝の成立を、イスラム側の年代記をヒントに描いた歴史小説です。


 一二四九年。フランス王ルイ九世の率いるフランク軍(十字軍)が突然エジプトに上陸し、圧倒的な攻勢で王城・カイロ城砦に接近してきた。しかもこの状況下に、エジプトの宗主=スルタンが病で急逝してしまう。

 国の存亡にかかわるこの危機を撃破したのは、亡きスルタンが奴隷少年を買い上げ、手ずから作り上げたエリート部隊・マムルーク軍だった。彼らがスルタンの愛妃・シャジャラト=ドゥルと手を結び、鮮やかな武力をもって敵を敗走に追い込んだのだ。

 エジプト中が勝利に沸く中、次のスルタンとして、先代スルタンの息子・トーランシャー(シャジャラト=ドゥルとは血縁無し)が新スルタンに即位する。

 だがトーランシャーは、二十五歳という年齢にもかかわらず、極めて子供じみた傲慢不遜の質だった。『新スルタンの足元を掬うのは、旧代の軍勢』との鉄則を固持し、救国者であるマムルーク軍の排除を決意する。

 これにマムルーク軍とシャジャラト=ドゥルもまた、従順ではなく対抗を示

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