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あなたたちは私と過ごした1000日を忘れてしまった

作者: 雨宮

作品紹介


気づけば、私は知らない街にいた。
いや、知らないはずの街だったのに、風の匂いや、道路沿いの花壇の並びが、どこか懐かしい気がした。

「……は?」

頭をぶつけたわけでも、転んだわけでもない。
友達とカラオケの帰り、いつもの道を歩いていたはずだった。なのに、
次に目を開けた時、私は――2000年にいた。

戸惑いと混乱のなか、私はふたりの男に出会った。

ひとりは、関西弁で軽口を叩きながらも、妙に心配性な篠原 奏(しのはら かなで)。
もうひとりは、少し理屈っぽくて、でも誰よりも静かに見守ってくれる御堂 晴臣(みどう はるおみ)。

ふたりは「ルミナス」というコンビ名で活動する芸人だった。
当時はまだ駆け出しで、テレビにもたまにしか出ない頃。

彼らは、正体も素性も不明な私を不思議がりながらも、あたたかく迎え入れてくれた。
名前を聞かれ、私はしばらく黙ったけれど、やがてこう答えた。

「朝比奈……しずく、です」

身元不明の少女。帰る場所のない時間。
それでもふたりの部屋を行き来しながら過ごすうち、私は気づいてしまった。

――この世界は、私が生まれる3年前の世界。
――この3年間が終

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