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相死相愛オブセッション

作品紹介

 私は、黒い魔物に取り憑かれている。ずっと、そう思い込んでいた。

 東雲凪をいじめる者は、黒い悪魔に襲われる。そんな噂が囁かれる程度には、『怪異』はよくある事だった。私に手を出すと黒い霧の獣が地面から現れて、相手を襲う。過去には一人だけだが死人も出ている。その子は見るも無惨に噛み殺されたのに、何故か事件は警察によって揉み消された。

「それは魍魎降しだよ。君が使役しているそれは、妖怪だ」

 そう教えてくれたのは、通りすがりに助けてくれた、白銀幸志と名乗る男の人だった。自分は、霊媒師みたいなものだと言う。茶髪だし、サングラスしてるし、色々胡散臭いけど、よく笑う不思議な人。

 私は、どうすればいい?

「同じ魍魎使いに教わればいい。でも、ちょっと特殊な世界だから、今の暮らしは捨てなきゃならなくなるかもよ?」

「それは、別にいいよ」

 私が笑うと、白銀さんは、少しだけ目を細めて私を見た。琥珀色の、綺麗な瞳だ。

「だって私、今の生活に、失って困る物なんて何一つないもの」

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