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関東の縄文

作者: 真田熊

作品紹介

関東は縄文の楽園だった。
荒ぶる利根川は大地を潤し、東京湾は今より深く入り込み、千葉は海に浮かぶ島のようだった。

魚と貝は豊かに湧き、森には木の実と獣が満ちていた。
丸木舟は早くから発達し、人々は川と海を行き交い、広い関東をひとつの世界として結んでいた。

その世界に、新たに住み始めた者たちがいた。

行田のケヤキの民。

彼らは移動する縄文の民であり、巫女の言葉を重んじ、関東の巫女たちを結ぶ“見えない道”を強めていった。

争いを避け、共に生きることを尊ぶ縄文の理。

関東は、巫女と民が織りなすひとつの大きな世界になっていった。

しかし南から、米と鉄を携えた弥生の勢力が迫る。

湿地に守られた関東にはすぐには入れないが、その影は少しずつ確実に広がっていく。

そのとき、北川辺の大巫女は気づいていた。
関東の未来が変わることを。

そして、行田のケヤキの民がその中心に立つことを。

やがて関東には、縄文の主が現れ、
近畿の勢力と結びつく“王権の核”が生まれようとしていた。

それはどのように生まれ、どこへ向かったのか。
そし

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