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カゲロウ 亜成虫の時代 完

作者: 響ぴあの
掲載: ノベマ!

作品紹介

 人の命のはかなさは、まるでカゲロウのようだ。

 カゲロウは風に舞うかのように空中を浮遊する。

 カゲロウという名前は空気がゆらめいて見える陽炎が語源らしい。

 はかなく弱いカゲロウは、成虫になって数時間で死んでしまうらしい。

 しかし、数時間というのは成虫となってからの命だ。

 意外にも、幼虫の期間は昆虫の中では長い方らしい。

 幼虫の時は何度も脱皮する。私たちも脱皮して成長してきたような気がする。

 成虫の姿は生ある時の一瞬の姿だ。

 カゲロウの幼虫から羽化したものは、亜成虫と呼ばれているらしい。

 |翅《はね》があって空を飛び、成虫と似ているのだが、まだ成虫となってはいない。

 亜成虫は、まるで私たちみたいだ。

 ゆらゆら揺れる心。大人になりかけているのに、大人ではない。

 無色透明な翅。私たちは見えない翅を持っている。羽ばたく準備をしている。



「死ぬ前に、俺と友達にならない?」

 優し気な声が背中越しに聞こえる。

 声の主は同じクラスの同級生。

 飛び降りようとしている同級生の私に向かって平然と笑顔で手を差し

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