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夜空を泳ぐ探偵助手

作者: 源三郎

作品紹介

昼は、出版社の写真集の仕事を請け負う、廃墟や廃寺専門のカメラマン。うらぶれた寺や打ち捨てられた建物を追って、バイクでひとり撮り歩くのが性に合っていた。――三年前。写真集の取材で、伊豆稲取の山奥に迷い込んだ、地図にもない廃寺。その暗いお堂の奥で出会った一人の老婆に、御子柴透は“何か”をされる。それ以来、夜になると魂だけが体から抜け出し、空を泳いでしまう体質になった。 街を俯瞰する視点と超直感で「見えない真実」を見抜けるが、物には一切触れられない。いつか自分の体質を治すため、彼はあの“廃寺の老婆”を、今も捜し続けている。 舞台は、富士の伏流水が街じゅうに湧く静岡県三島市。ある深夜、源兵衛川のせせらぎが光る公園で、彼は迷い猫を探す女探偵・雨宮凛と出会う。幽霊が苦手なくせに虫取り網で強行突破を図る凛に生け捕りにされた御子柴は、空から見た真実を「地上の物証」に翻訳し、次々と謎を解いていく。 こうして始まる、空の助手と地の探偵の奇妙なバディ。 二人が初めて挑むのは、伊豆の旧家で起きた不可能犯罪。当主が毒死した土蔵は、内側から閂の下りた完全な密室だった。誰も入れなかったはずの蔵で、なぜ人は死んだのか

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