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あけぼの、十二のスタートライン

作品紹介

新春の町を駆け抜ける伝統行事「十二区駅伝」。 そのスタートラインに立ち、たすきを繋ぐことができるのは、陸上部の中で選ばれた12人のみ。 ​長距離走者の根津晶(ねづ あきら)は、体格の良い同級生・牛山の背中に隠れ、風よけ(ドラフティング)を利用して走るずる賢い日々を送っていた。要領よく立ち回る根津の心には、冷たく重い後悔がこびりついている。 中学最後の選考会。どうしてもレギュラーになりたかった根津は、圧倒的な才能を持つ幼馴染の猫田(ねこた)に嘘をつき、彼の走る場所を奪い取ってしまったのだ。それ以来、猫田は走ることをやめ、放課後の屋上でただ空を見上げるだけの帰宅部となっていた。 ​才能とコンプレックスがぶつかり合う犬飼と猿渡、不器用な自分を派手なウェアで隠す小鳥遊、愚直なまでに泥を被る伊野……。 冬の足音が近づくグラウンドでは、それぞれに焦りや弱さを抱えた不器用な部員たちの足音が交差していく。 ​冷たい秋の風、スパイクにこびりついた泥、夕暮れの長い影、そして手渡された温かいホットレモン。 言葉にならない微細な感情の揺らぎを、美しい情景描写とともに紡ぎ出す青春群像劇。 ​「たすき」という目に

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