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婚約破棄の断罪劇で「悪役令嬢役を降ります」と言ったら、王太子が次の台詞を忘れました~役割の糸が見える令嬢は、舞台袖で不遇王子と国を縫い直す~

作者: 小竹X

作品紹介

侯爵令嬢レティシアには、人に押しつけられた「役割の糸」が見える。

王宮の夜会で、婚約者である王太子ユリウスから突然の婚約破棄と断罪を告げられたレティシア。会場の空気は、聖女リリアを守る正義の王子と、嫉妬に狂った悪役令嬢という筋書きに染まっていた。

けれどレティシアには見えていた。
王太子の頭上に浮かぶ台詞。
聖女の喉を締める白い糸。
そして、自分の胸に縫いつけられた黒い札――「悪役令嬢」。

言い訳をすれば「見苦しい悪役」。泣けば「罪を認めた悪役」。怒れば「本性を現した悪役」。
だからレティシアは、祖母から受け継いだ小さな糸切り鋏を取り出し、自分の役割の糸を切った。

「悪役令嬢役を降ります」

その瞬間、王太子は次の台詞を忘れた。

舞台袖へ逃げたレティシアを迎えたのは、誰からも役割を与えられなかった第二王子ノア。二人は、王宮で繰り返される断罪劇の裏に、誰かが人々へ役を縫いつけていることを知る。

これは、悪役にされた令嬢が、役なし王子とともに台本をほどき、押しつけられた人生を縫い直していく物語。

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