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その仕事は妹の手柄にすると言われたので、母の台所から私の火印を外しました~私を追い出した伯爵家は、王宮晩餐会の一皿も温められない~

作者: 小竹X

作品紹介

伯爵令嬢リーゼは、亡き母から受け継いだ台所と火印でエルノート家の食卓を支えてきた。病人の粥、冬越しの保存食、王宮に出す祝宴料理まで、すべて彼女の手で整えられていた。

ところが王宮晩餐会の前夜、父はリーゼに告げる。献立も母のレシピも妹セリナの手柄にし、婚約者エリオットも妹に譲れと。リーゼは台所に残って裏方を続ければよい、というのが家族の理屈だった。

母の名前まで奪われると悟ったリーゼは、厨房帳から自分の名前と火印を外し、台所の鍵を返して屋敷を出る。するとエルノート家の炉は火を保てず、保存庫は冷え、王宮晩餐会の仕込みは一皿も成立しなくなる。

外へ出たリーゼは、北門救護食堂で小さな人助けをする。彼女の火印は、誰かの手柄ではなく、必要な仕事として認められる。新しい契約、部屋、鍵を得たリーゼのもとへ、彼女を追い出した旧家から呼び戻しが届く。

一方、彼女を捨てたエルノート伯爵家はようやく気づく。失った令嬢こそが、自分たちの大事な食卓と王宮晩餐会を支えていたのだと。

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