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黒い海の老白(パトラッシュ)

作品紹介

珠江口の海辺の町で暮らす中学生、李海生(リー・ハイシェン)は、祖父と二人で貧しい生活を送っていた。
朝は浜で金属ゴミを拾い、昼は学校へ行き、夕方は魚加工場で働き、離れて暮らす妹へわずかな仕送りを続けている。

ある日、海生は黒い粒が混じる浜で、銀色の札を拾う。
それをきっかけに、町の海、魚、空気、そして大人たちの言葉に、少しずつ違和感を抱き始める。

けれど、子どもの観察は証拠にならない。
検査項目にないものは、存在しないものとして扱われる。
商品として安全なら、魚として何が起きているかは問われない。
町の商売を壊すなという言葉の前で、海生の記録は何度も押し返されていく。

そんな海生のそばにいるのは、海辺で出会った白い老犬、老白(ラオバイ)。
捨てられ、傷つき、それでも少年のそばを離れない老犬は、やがて海生にとって、最後まで残された白い光になっていく。

これは、少年と老犬の友情の物語。
そして、紙、番号、基準、商品、美談によって、弱い者から順番に見えなくされていく社会の物語。

現代版『フランダースの犬』へのオマージュとして描く、黒い海と白い老犬の物語。

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