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【推理〔文芸〕21位】霧都ヴァル・ロンドリア探偵事件簿ー怪物に戸籍のある街で

作者: 虫松

作品紹介

この作品はカクヨムにも掲載してます。

『魔法は証明できる、 殺意も証明できる、 だが偏見は、最も厄介な怪物だ。』

霧と煤煙に包まれた魔導都市ヴァル・ロンドリア。

この街では吸血鬼も人狼も、悪魔さえも合法市民だ。怪物には戸籍があり、議会に議席があり、税も払う。

だが
“法の下の平等”は、必ずしも“心の平等”ではない。

ある夜、魔物専門の弁護士が惨殺される。
現場に残されたのは血文字。

「裁きは終わった」

容疑者は、彼が無罪に導いた吸血鬼。

街は騒然となる。
人間たちは叫ぶ。

「やはり怪物は怪物だ」と。

しかし、霧都の外れにある旧天文塔では、
ひとりの男が静かにチェスの駒を動かしていた。

アレクシス・グレイヴン。
王立魔導学院を追放された異端の理論家。
彼は言う。

「魔法に奇跡はない。怪物に本能的殺意もない。あるのは、誤認と動機だ」

彼の元に、ひとりの娘が訪れる。
秘書志望のミレイア・ルーンベル。

彼女は知らない。
自分が“怪物の本音を感じ取る体質”を持つことが、この街でどれほど危険で、どれほど重要かを。

論理で怪異を解体する探偵と、感情を読み取る秘書。

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