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王家200年の嘘を守ったつもりの愚かな人たちへ

作者: 月雅

作品紹介

「王家の紋章を侮辱した」という罪で、学位を剥奪され国を追われた。 アネリーゼが卒業制作で指摘したのは、鷲の羽根にたった一本だけ余分な線があるという事実。前世で六年間ロゴデザインを手がけた目には、それが意図的な改竄であることは明白だった。

婚約者は黙って目を逸らし、告発した同期が空席の宮廷紋章官に収まった。

逃げるように辿り着いた隣国の小さな工房で、紋章修復の職を得る。雇い主は無口な男。履歴書も身分も聞かず、彼女の手だけを見て即日採用した。 構造線を読む目は確かなのに、なぜか特定の色の境界で何度も筆が止まる。理由を尋ねても「好みの問題だ」としか言わない。

彼が見分けられない色を、彼女の目が補う。 二人の手が揃って初めて、一枚の紋章が完成する。

古い修復記録を整理するうち、五年前の日付の書類に見覚えのある署名を見つけてしまう。あの男は彼女より先に同じ線を見つけ、同じように声を上げ、同じように追われていた。

一方、彼女を追放した王国では、後任の紋章官が手がけた修復のたびに魔法が不安定になり、崩壊が静かに広がり始めている。

そして王都から一通の外交文書が届く。

彼女の身柄を引き渡

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