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月の光につつまれて

作者: いまっく

作品紹介

 昭和の初め、世界恐慌の余波を受け日本には寂れた空気が漂っていた。二階堂英子は18歳。看護学校への進学が決まったが合格祝いの食事の後父が交通事故により亡くなってしまう。母と姉はすでに他界している。独り身となった英子に救いの手を差し伸べたのは南郷財閥の総帥、南郷隆夫であった。
南郷家に居候することになった英子なのだが、南郷家の御曹司、隆之の提案で自分だけのメイドになる契約を結ばされる。義理の兄である風岡翔一郎に思いを寄せている英子は、優しく接してくれる隆之の思いを受け入れることができない。
ある日、英子は隆之に舞踏会に誘われる。舞踏会の途中で一人帰った英子は、南郷家の庭でダンスにふける。英子の後を追って舞踏会を後にした隆之は、月の光に照らされて踊る英子を見つけた。「わたくしと踊っていただけませんか?」と声をかける隆之。
絹で作られたレースのように淡く輝く月の光に照らされてダンスをする二人を陰から見ていたのは、旧家のご令嬢、黒澤桜子である。桜子は怒りをあらわにして英子を痛めつけようと策略をたてた。
キジ狩りの日、英子は桜子の謀略が原因で崖から落ちてしまう。川でおぼれていた英子をすくったのは

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