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推理力ゼロなのに、なぜか名探偵扱いされています 〜当たり前のことを言っただけで犯人が自白する件〜

作者: Pengin_X

作品紹介

推理力は本当にない。なのに、なぜか周囲が深読みし、犯人だけが勝手に崩れていく。

ロイド・アッシュは、王都で探偵を名乗る男だった。理由は単純。探偵って格好いいと思ったから。

だが現実のロイドは、事件現場に立つたびに内心で叫んでいる。

やっべぇ、まじで分からん。
てかもう全員犯人でよくね!?

それでも彼の何気ない一言は、なぜか事件の前提を揺らしてしまう。

「盗まれたなら、盗まれたってことだろ」
「自分で出ていったなら、誘拐じゃなくて家出だろ」
「兄の名前を名乗ってるなら、兄になったってことじゃないだろ」

本人は本当に何も分かっていない。
けれど、その言葉を盲目的に信じる助手リディアは深読みし、冷静な宮廷推理官ヴィオラは「この人、今たぶん何も考えてない」と見抜きながらも補足する。

リディアは、昔ロイドに救われた少女。
彼だけは、自分が見たものを否定しなかった。
だから彼を信じている。

ヴィオラは、曖昧なまま人を振り回す人間が嫌いな宮廷推理官。
なのにロイドの「分からない」と言える弱さと、人をちゃんと見ようとする姿勢を、少しずつ理解してしまう。

ロイドは天才探偵ではない。

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