某日某所、速水烈は事故により死亡し、その人生に幕を下ろす……そのはずだった。
　目を覚ますとそこは見知らぬ施設。見知らぬ男たちが囲って彼を見下ろして……

　彼の四肢を切断して、捨て去った。

　それでも尚、彼は生きた。腕も足も綺麗に治り、生え変わっていたのだ。皮肉なことに彼は死んだことで、生きることの出来る力を得たのだった。どんな災難を受けても、体は常に再生するという、そんな力を。

　そしえ彼は抗う。この残酷な異世界に。
　そして彼は願い、口にする。
　この残酷でいて、それでも幻想的な異世界の地を見て回りたいのだと……

　そうして彼は旅を始めた。

　○○○

『魔法や科学だってすっげー技術で、すっげー強ぇーと思うぞ……でもな……強さでそれらを越すものがあると、俺は思うんだ』

一人の男がそう呟いた。

『言葉だと……そう人一人の意志の力だと、俺は思ってる』

　○○○

　前を向け、そして強く意志を持て。
　抗い、そして繋げろ。

　少年は、壊れぬ体を持って誰かのために、文字通り身を削って壁に挑む。それがどんなに高い壁だとしても、彼は不屈の意志で抗い続ける。

　身近な誰かの