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現実と常世の狭間で

作者: 一宮琴梨

作品紹介

 ある街の端にひっそりと建つ神社、「常世神社」。
 その名を知っている者は、みな口を揃えて言う。
 「絶対に近づいてはならない。常世の国へ渡ってしまう」と。

 14歳の少女、桃音(ももね)は母親を一年前に亡くした。過労死だった。原因はろくに仕事をせず、母が稼いだ金をあてし、足りなくなれば「もっと働け」と暴力を振るう父だ。

 母の死後、少しはまともな大人になるかと期待したが無念にもその期待は裏切られた。
 金の減りが異様に早いことに違和感を感じたのだ。私は、父の行動を観察した。すると、父が裏で酒を大量に買い、生活費以上に金を使っていたのだ。
 思わず問い詰め、いい加減働いてほしいと頼んだ後、父は自分の力に任せて殴った。

 その日から、何も感じなくなった。殴られても、どんな暴言を浴びせられても、悲しいとは感じなかった。
 ただただ、こんな家を出たいということを願った。

 ある日父が1日酒仲間の家に泊まりに行くと出て行ったので、その1時間後完璧に準備をした私は家を出た。
 未練なんて感じない。

 しかし外は霧がかかり、満足に辺りを見回すことができなかった。
 それでもしばらく駅に向

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