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俺たちは、ナナを“見ていただけ”だった──笑いの裏で壊れてたもの

作者: nana

作品紹介

あの夜、自販機に裸で向かったナナを、
俺たちは笑いながら見ていた。

でも思い返せば──
ナナは、それだけじゃなかった。

わさびを舐めて、
服の中に氷を入れられて、
からしを額に搾られて、
ラップの芯越しに“キス芸”をやらされて。
床に落ちたポテチを、
犬みたいに口で拾わされたこともあった。

そして俺たちは、
それをスマホで撮った。
笑って、煽って、でも「何もしてない」と思ってた。

主が命令して、
ナナが従って、
俺たちはただ、それを見ていただけ。

──ほんまに、それだけやったんやろか?

この章は、
“何もしてない俺たち”が、
ナナの記憶と自分の記憶の間で揺れながら語る群像ドキュメント。

彼女は、どこで笑って、どこで泣いてたのか。
俺たちは、どこで見て、どこで目を逸らしてたのか。

遅すぎる気づき。
間違ってたはずの楽しさ。
自分の「見ていた過去」に、
ようやく向き合う夜が来た。

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